ミニレポート

富士、宝永山登山ツーリング

〜首都圏からも近く、結構お手頃。富士山の陰に隠れて目立たない、異世界へ〜

訪問日:2008年9月上旬 掲載日9月19日

貴方は宝永山に登った事があるだろうか?

富士山主峰の陰に隠れて目立たず、自分もあまり関心が無かったのだが、3年ほど前にbさんに美しい写真を見せられてから、ちょっと気になっていたのである。といっても、登山するつもりは無かったのだが・・・。

蓼科〜小淵沢IC〜増穂IC〜本栖湖〜朝霧高原  
朝7時30分蓼科を出発。ビーナス、R299、八ヶ岳エコーライン、鉢巻道路を経由して、朝8時20分小淵沢ICから中央高速に入る。双葉JCTから中部横断自動車道に入りAM8時50分頃増穂IC(現時点の終点)着。

今回初めて中部横断自動車道の双葉JCT〜増穂IC(甲府盆地縦断区間)を使ってみたのだが、甲府盆地を一気にパスし、盆地南端の山の際まで到達する事が出来た。

片側一車線なのが難点だが、時間短縮効果は抜群で、長野県側から富士山の西側や南側へアプローチするには強力な武器になると思う。

県道409、414、404、R300を経由して本栖湖湖畔に登る。本栖湖畔からの富士は逆光だった。ここは午後の方が良いようだ。

富士山南斜面に雲が出ているのが気になる。逆サイドの富士スバルラインに登れば、まず間違いなく超絶絶景が眺められそうだが・・・

北斜面の富士スバルラインは過去にLTCで紹介済みであり、料金も高額なので今回はパス。南斜面の富士山スカイライン(こちらは無料)を目指すことにした。

道の駅朝霧高原で一休み。やはり雲が湧いている。うーむー。計画失敗か?

富士山スカイライン  
富士山スカイラインで表富士五合目を目指すが・・・

うーん、やはりキリの中。

線形としては快走路なのだが、さすがに交通量は多く、ビーナスラインの数倍はありそうな感じ。遅い車に追いついた後はノロノロ運転で五合目まで走る。平日でこれでは、休日はメチャ混みだろう。(休日は延々渋滞することも多いらしい。夏季はマイカー規制あり富士宮市等のHPを参照されたし。)

まあ日本一の山に登る観光道路だから、交通量の多さは仕方ない。何と言っても、この道で肝心なのは景色だ!

その肝心な景色は・・・ダメじゃん。

晴れていれば、駿河湾を見下ろす絶景のはずなのだが・・・。

あと少し登れば、雲の上に出られそうな気も・・・。
登山口の案内地図を見ると、「宝永山遊歩道50分」という表示が目に留まった。富士山頂3776メートル往復7〜8時間というのは自分の体力の限界を遙かに超えているが、1時間弱なら自分のお手軽ハイキングにピッタシ!

もしかしたら雲の上に出れるかも?

宝永山火口ハイキング  
登ってみることにした。富士登山って、こんな感じなのか。へぇー・・・。
見上げると草紅葉が始まっていてきれいだった。雲の上に見えるのは山頂なのか?それとも途中のピークなのか?
20分ほど登坂すると、火口の縁と思われる場所に出た。
雲が流れていく・・・
見たこともない景色が出現。何だここは?

どうやらココが宝永火口、火口壁の右端のピークが永山山頂らしい。

(なお、この場所でUターンすれば、駐車場から往復1時間ほどのハイキングコースになります。ここ火口壁まででも十分歩く価値があると思いますので、普通の方にもお勧め。ここから先は登山好きの方にのみお勧めです。)

見上げると・・・富士山山頂が見えているんだか、見えていないんだか?判断が付かない。

うーむー、宝永山まで登ったら、山頂が見えそうだけど・・・。登ろうか?どうしよう?果たして体力が持つのか?

暫し迷ったものの・・・

宝永山登山  
せっかくなので、宝永山に登ることにした。

(実はこんな事もあろうかと、トレッキングシューズ、リュック、携帯用のコンパクトウインドブレーカー、お茶、カロリーメイト、タオルetcの軽登山装備は持ってきていた)

火口は巨大だった。足下も滑りやすく、結構しんどい。
火口はお椀型になっているので、当然登るにつれて斜度がきつくなっていき・・・、

ウガー!メチャきつい!!

宝永山登山に必要な体力をLTC風に表現すると、北横岳(ロープウェイ使用)比2倍、高見石比3倍といったところか。

登るにつれて火口壁の上端と、富士山頂と思しき部分が見えてきた。

こんな風になっていたんだ・・・。

ようやく宝永火口外輪山の縁に到着。
富士山頂が間近に見える。
御殿場側に降りる、凄い大斜面。
宝永山まではほぼフラットな道。
宝永山山頂。山頂自体はたいしたことない。
目の前は雲海だった。雲が無ければ、駿河湾をとりまく凄い絶景が見られるらしいが、こんな風景もまたいい。
山頂をアップで捉える。

富士山山頂って、こんな風になっているのか・・・。

凄い迫力、凄い非日常風景。でもイメージが崩れるかも(苦笑)。

帰りは、宝永第二火口から樹林帯を通って駐車場に戻った。植生は特殊だが、割と普通。行きに登った新六号目経由ルート方が、富士山らしい特異なダイナミズムを感じることが出来るだろう。
帰ってくると、5合目はキリに巻かれていた。

宝永山登山の所要時間は3時間位だった。ほぼ半日がかり。

東京からだと、時間的にも、経験値的にも、一日を費やすだけのモノがあると思う。

登山口にあった案内図です。宝永山山頂までの所要時間が記してありませんが、自分の場合、ゆっくりゆっくり歩いて写真撮影しまくって、表富士五合目駐車場から登り1時間30分、下り1時間、山頂での滞在時間30分、トータル3時間位でした。

R469西側区間  
登山だけで十分お腹一杯(満足)だったのだが、欲張ってR469を西へ向かってみた。R469の西側区間は未踏だったのでどんな道か興味があったのだ。

そのR469西側区間であるが、1.2〜1.5〜2車線が目まぐるしく変わる狭広混在路だった。のんびり走るには悪くないが、今のところ狭路区間でかなり時間がかかってしまう。

R469については地元からも改善要求が出ているので、あと20年後くらいには改良されているかもしれない。引き続き注視していこうと思う。
(R469の東側区間はほぼ改良済み)

安倍峠  
ついでに安倍峠に向かってみた。舗装路だが、かなりガタガタ。
険しい山の斜面にへばりつくようにして、高度を上げていく。
凄い険しいんですけど。崩落中の山体に、無理矢理道を取り付けただけのように感じるのは私だけ?
うっーわー、凄い道だ。信じられない。ここまでして道を作るか・・・。

作った方には失礼な言い方かもしれないが・・・、まさに変態。変態道路だ・・・。

 

自分は変態じゃないので、一度通ればいいやって感じかな(笑)。

安倍峠の少し手前から富士山が見えた。

雲がとれているので、先ほどの五合目からも素晴らしい景色が見えているかもしれない。

見るのはともかく、富士山を撮るタイミングというのは、なかなか難しい。

今月の風景 宝永山火口

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