信州の旅シリーズ4 〜信州から発信する信州の旅〜

篭の登山とチェリーパークライン

10月下旬、秋のちょっとローカルな信州を旅してきました。
今回のメインターゲットは湯の丸高峰林道です。

浅間山に連なる山々に囲まれ、標高2000メートルの高山植物が咲き乱れるという池の平湿原。湯の丸高峰林道は、その池の平湿原をかすめるようにして、やはり標高2000メートルラインを走る林道です。とても人気があり、夏季の土日祝日はシャトルバスが運行し、マイカーは通行止めになってしまいます。

そんな標高の高い所を走る林道って、どんな道なんだろう?興味津々で行って来ました。山登りするつもりはなかったんですが・・・。

ビーナスライン〜和田峠

この日はビーナスライン和田峠から旧中山道に降りて北上しました。

旧中山道は碓氷峠旧道を少し狭くしたような道です。しっとりとした静かな雰囲気を味わいつつも、細かで不規則に続くカーブが楽しい道なんですが、数年ぶりに訪れたら舗装がガタガタでした。ちょっと残念。紅葉もきれいでした。

 

角間渓谷
上田市を抜け、真田氏の本拠である真田町に入り、角間渓谷にやってきました。

信州では有名な紅葉の名所らしいですが、全国的な知名度は無いと思います。紅葉情報が真っ盛りだったのを機に、訪問してみることにしました。

駐車場(無料)にバイクを置いて、最初に出現したのが、この苔むした階段でした。草ぼうぼうで、観光名所という感じはしません。

登りつめると、小さなお堂があって、そこから山の中へ遊歩道が続いていました。緑だけが眩しい静かな山の中。

紅葉を求めて行った渓谷でしたが、印象に残ったのは、この緑あふれる森の遊歩道でした。秋なんですけどね。

 

 

 

詳しくは「今月の風景 角間渓谷」をどうぞ。

国道144号線、嬬恋村

さらに北上し、鳥居峠を越えて嬬恋村に入りました。
広大な牧草地とキャベツ畑にビックリです。ちょっと農道に入ると、こんな景色が続きます。

この日、初めて「嬬恋パノラマライン」を走りました。この道については「今月の風景 嬬恋パノラマライン」をどうぞ。

県道94号線、鹿沢〜地蔵峠
県道94号線に入り、鹿沢温泉を抜けて、地蔵峠を目指しました。

 

地蔵峠の標高は1734メートルです。峠道としては信州でもかなり高い部類ですし、全国的に見れば、めっちゃ標高の高い峠道と言えるのですが・・・。

峠までは15分程登るだけ。その標高から想像するよりは、不思議な程、あっさりした道でした。どこで標高稼いだんだろう?不思議です。

湯の丸高峰林道(舗装路編)

地蔵峠からは「湯の丸高峰林道」に入ります。ダートを覚悟していたのですが、1.5車線の舗装路でした。黄金に輝く唐松の黄葉に囲まれて走ります。
10分程走ると、ダートが出現。ここが林道のピークとなります。道路脇に大きな駐車場がありますので、とりあえずバイクを止めました。

ここの駐車場から池の平湿原までは歩いて30分程だそうです。詳しくは東御市観光協会の湯の丸高原のページをご覧下さい。7月、8月の通行規制、シャトルバスの情報も掲載されてます。

しかし、10月の湿原は枯野が広がっているだけでつまらなそう。

せっかくなら、秋ならではの展望を楽しみたいところです。駐車場の側に、お手頃そうな山を見つけました。

篭の登山登山

篭の登山、標高は2228メートル。
遊歩道の看板には山頂まで40分と記されています。登ってみることにしました。なにしろ、空は青くて近いし。

 

 
30分程上ると樹林帯を抜け出し、展望が開けてきます。振り返ると、池の平湿原を見下ろすことが出来ました。カルデラになっているのが、よく解ります。

岩がごろごろ、登るのは疲れますが、視界を遮るものは何も無く、大展望が期待できそうです。ハアハア。

 

登り始めて40分ほどで山頂に到着しました。

正面には!凄い展望!

山頂は360度の大パノラマ!

嬬恋高原を挟んで四阿山と正対し、遠方には志賀草津、東に浅間、西は北アルプス、南に池の平カルデラと、八ヶ岳、凄い眺めです。

標高2228メートルといえば草津白根山より高いのです。そんな高い山に、ロープウェイもリフトも使わず、徒歩40分で登れるというのは、他に例がないような気がします。とってもリーズナブルというか、コストパフォーマンスが高いというか。お手軽に登れる高山No1なのでは?

 

湯の丸高峰林道(ダート編)

林道のピークより東側はダートです。引き返してもつまらないので、思い切って進んでみました。

さすがに標高2000メートルクラスの山だけあって、風景も荒々しいです。

林道はよく締まったフラットダートで、オンロードバイクでも走行できました。ただ硬い路盤の上に石が載っている状態ですので、滑りやすいです。フロントブレーキかけたらロックしてコケそうになりました。

途中、高峰高原を通過します。秘湯で有名なところです。

チェリーパークライン

15分程でダート区間を走破し、車坂峠にやってきました。やはり展望抜群です。
小諸市内を見下ろします。

車坂峠から小諸市内まで一気に駆け下りるのが、チェリーパークラインです。
唐松の黄葉がきれいです。
この道が、もう凄い急坂、急カーブの連続なんです。いったいどこまで続いているの?っていう位走り応えのあるワインディングです。
美しい山岳風景の中を、駆け下りていきます。

さんざんカーブを重ねた後、小諸市内へと入っていきます。

懐古園

「小諸なる古城のほとり、雲白く遊子悲しむ・・」(島崎藤村)

小諸といえば、懐古園(小諸城址)が有名です。

10月下旬でしたが、懐古園の紅葉は未だでした。いいところですので、機会があったらぜひ訪ねてみてください。入園料は400円位だったと思います。

というわけで、信州ローカルの旅、いかがだったでしょうか。篭の登山は、マイナーですけどお勧めです。展望凄く良かったです。角間渓谷の遊歩道も楽しかったですし。

「ビーナスラインを越えてシリーズ」は「信州の旅」に名称変更しました。通常のツーレポは川崎から出発する旅ですが、「信州の旅」シリーズは信州に住む者からの旅の提案です。
信州から発信する「信州の旅」、次回もお楽しみに。

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