今月の風景 |
2005年10月 その2のPART2
木曽駒
〜中央アルプスの稜線上を行く〜
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宝剣岳の登り始め。 |
ガーン、鎖場です。恐えー、 |
転落したら数百メートルは落下しそうです。落ちたら死にます。 |
ここはまさに天空の国。空が青くて、とてもきれいです。 |
頂上到着!下見たら・・・恐えぇぇぇ。 |
さあ、いよいよ下りです。ロッククライムの技術を持たない自分としては、もうチェーンだけが頼り。信頼していいんだか判りませんが、全体重を預けるしかありません。 |
見上げると・・・凄いところを降りてきているのが判ります。 |
やっとのことで降りてきたら、目の前に垂直の崖が! ええっ、ここを登れって!うぞー、む、無理だー。無理です。ゴメン無理。俺には無理。無理無理。 ・・・と言ってみても、他に選択肢はありません。壁は素人目には垂直に立ちはだかり、明確に足をかけるところも少なく、腕の力で登っていくしかありません。これは腕力勝負しかないのか? |
僅かな岩の段差に足をかけ、チェーンをぐっと引いて、体重を預けて登っていきます。沢山の人が通っているだけに、岩肌はツルツル。登っている最中にズルっと滑ったら、しむんですけど・・・ヒーッ、恐えー(泣)。 |
生まれてから、多分一番精神集中しました(笑)。なんとかクリアー。 |
ふと前方を見やると、中央アルプスの稜線が延々と続いていました。 ちょっと恐かったけど、来て良かったと思うロモでした。 帰りのロープウェイ乗り場は混んでいましたが、20分程待って乗車OK。3時には蓼科に戻ることができました。めでたしめでたし。 |
これから登ろうという方へのアドバイス。 (乗越浄土は楽でお勧め) 今回はだいぶ恐い思いをしてしまいましたが、千畳敷カール〜乗越浄土の往復なら、危険も少なく、それほど体力を使わずに登ることができます。唯一の問題は、高地順応でしょう。 乗越浄土まで登れば、中央アルプスの稜線上に立つことができます。そこはもう天空の道!!。十分素晴らしい景色を堪能することができます。ぜひお勧めします。 (ロープウェイは凄く混む) 多客時は60人乗りのロープウェイが9分間隔で運転しますが、観光バスに乗った団体客が押し寄せて、行楽シーズンは目茶混みします。自分が行ったのは平日でしたが、行きのロープウェイの中では「帰りのロープウェイは2時間待ちが見込まれます」とのアナウンスがありました。実際には20分待ちですみましたが。 早め早めの行動が吉です。 (装備について) 岩場に手をつくこともあるので、滑り止め付きの軍手は必携です。怪我防止の為、長袖、長ズボン、帽子を着用しましょう。 (ステッキについて) お勧めの装備は折りたたみ式のステッキ2本です。ダブルステッキは体のぶれを防ぐので、疲れにくいですし、万一足を捻挫したりしたときも、ステッキ2本と根性があれば、なんとかなるかもしれません。 自分の場合、単独登山ですので、リスク対策は出来る限りしておく必要があります。自分がステッキ2本持参したのも、万一足が故障した時に、松葉杖代わりにして自力で降りてこれるようにいう意味合いが強いです。 なお宝剣岳の岩場ではステッキは邪魔になりますので、リュックに収納する必要があります。 (宝剣岳ルートについて) 上級者の人には何も言う事はありませんが、自分のような山の素人は、宝剣岳ルートは避けたほうが無難だと思います。ただ、ルートはしっかり作ってあって、足場が無くて困ることはありませんでしたので、高所適性があって、体力、技術、気力ともに大丈夫という方は、チャレンジしてみてもいいでしょう。 昔から高所恐怖症気味の自分が、今回、割りと平気だったのは(といってもひたすら恐えーを連発していたのですが)、蓼科で木登り、ハシゴ登り、屋根登りを頻繁に行っていて(ロッジの管理人の仕事って、こんなのばっかりw)、高所に慣れてきたからだと思います。 (駒ケ岳登山) 今回は行きませんでしたが、乗越浄土〜中岳〜駒ケ岳ルートの方がなだらかで易しいと思います。中岳なんか、山というよりは丘ですし。但し、標高2900メートルオーバー=日本でも最も厳しい気象条件ですので、一旦悪天候になったら、かなりの確率で遭難=死にます。しばらく晴が続くと確信できる時以外は避けたほうが無難でしょう。 (登山時期) 夏山登山の時期は7月〜10月上旬位までだと思います。年によって違いますが、6月だとまだ残雪があるでしょう。10月中旬〜下旬には積雪の可能性が出てきますので、一般人の登山は不可能となります。 (高所順応について) 標高2900メートルオーバーの世界ですので、平地から一気に登ると、かなり苦しいです。標高1700メートルのロッジモーティブに前泊して体を慣らすと、楽に登れるかもしれません、と最後に宣伝したりして(^^) (参考) 伊那谷を走ったミニレポはこちらです。 駒ヶ根ロープウェイ、シャトルバスについては駒ヶ根ロープウェイ公式サイトをご覧下さい。 |
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