ミニレポート 訪問日:2006年2上旬 

冬の三陸ドライブ

〜海沿いの景勝地を巡る〜


牡鹿半島 御番所公園からの展望

前書き

ツーリングルートとしての三陸の印象を一言で言うと「冗長」である。海沿いに平地がほとんど無い地形ということもあって、メインルートの国道45号線はやや内陸を通る事が多く、海の見える場所が少なくて景観イマイチ。沢山の漁村を抜けなければならず、やたらと時間がかかるのも辛いところ。八戸から仙台までが、果てしなく遠く感じるのだ。

今回の旅でも、その印象は変らなかった。ただ、以前に比べるとトンネルの数が飛躍的に増え、大幅な時間短縮が計られてはいる。地区によっては、半分以上トンネルの中で過ごす感じさえ。それでも冗長であることに変りはないのだが・・・。

・・・・・

とはいえ、全国的に有名な景勝地が揃っているのも確かです。そこで、名勝と言われる場所をいくつかピックアップして訪問してみました。

北山崎

北から南へと向かいます。有名どころだと種差海岸あたりですが、ツーリングで行っても面白くないので省略。

まずやって来たのが北山崎です。駐車場が無料なのが嬉しいところ。でも、駐車場近くの第一展望台からの眺めは、リアス感に乏しくて、ぶっちゃけ大した事ないと思います。

そこで、今回は遊歩道を歩いて、第二展望台を訪れてみました。雪にズブズブ沈みながら歩くこと10分。誰もイネェー・・・(当たり前か)。

第二展望台からのほうが、広がりがあって迫力ある風景を眺めることが出来ました。浜に下りる道もありましたが、さすがに遠慮しました。雪道を滑落したら、帰ってこれそうにありませんから・・・。(海辺の遊歩道は隋道があるので、ライト必携だそうです、冒険気分で行くと面白そうではあります)

県道44号線
北山崎を通る県道44号線は、三陸では珍しい?リアス式海岸をトレースするマトモな道です。豪快な道と風景がなかなか良いです。距離は短めで、走り応えはいま一つ。

県道沿いに良さげなキャンプ場を見つけました。村のHPによると、夏季のみ営業、条件は以下の通り。

予約不要(当日の先着順)、清掃協力金として 1人当り大人400円、小人300円、車両乗り入れ1台当り自動車700円、バイク300円、自転車など200円/以上村のHPより

鵜の巣断崖

次に訪れたのが、鵜の巣断崖です。ここも駐車場は無料なのですが、500メートルほど歩かないといけません。雪の上には3人分程の足跡が残っていました。

一歩踏出すと、ヒザまでズボっとつかって、長靴に雪が入ってきました。歩く度に長靴の中に雪が詰っていきます。完全浸雪です。無理すると凍傷になるかな?行こうか戻ろうか、どうしよう?

結局行きました。バイクだったら致命的ですが、まあ今回は車なので、後でヒーターで暖めればOKでしょう。

展望台に辿り着いたのですが、足跡はこれだけでした。多分、私がこの日2番目か3番目の観光客だと思います。

景色の方はなかなか良かったですけど、2000〜3000メートルクラスの山々が連なる信州の風景を見慣れた人間にとっては、若干物足りなさを感じなくもないといったところでしょうか。ここは恐らく、下から見上げた方が迫力あると思います。


↑隋道あり。津波のことを考えると少々恐い

と思いつつ、下を見下ろすと、小さな隋道が見えました。どうやら海沿いを遊歩道で歩けるようです。夏なら気持ち良さそうです。

歩いて見たいと思わせる道ですが、うーむー、動機付けが不足しますねぇ。山なら山頂を目指すとか、岬なら突端を目指すとか、目標があるのですが・・・。海沿い遊歩道だと、帰り道どうするの?という問題もありますし。ただ、この道を歩くのが、一番、「三陸らしさ」を味わえるのではないかと思います。皆さん、いかがですか?

(左写真↑の5ミリ位上に小さなトンネルが見えるのが判るでしょうか)

浄土が浜

続いてやってきたのは、浄土が浜。観光パンフで必ず出てくる、三陸きっての観光地です。北山崎、鵜の巣断崖と、全く観光客を見かけなかったのですが、ここ浄土が浜には観光バスが数台止まっていて、ツアー客で賑わっていました。

景色の方は、まあ、よく見るパンフの写真通りですね。夏は浜への道は車両進入禁止となって、遠くの駐車場から歩いて来なければなりません。かなり賑わうのでしょう。

刺激を求めて、雪原をラッセルして近くの展望台(立派な鉄筋コンクリート2階建て)へ上がってみたのですが、著しいイマイチ感が・・・。
三陸は長いです。雪原をラッセルしまくったこともあって、直線距離では大して走っていないのに日が暮れてしまい、某道の駅で一夜(夜間職務質問付きトホホ)を過ごしました。
牡鹿半島コバルトライン

 

翌朝牡鹿半島に到達し、コバルトラインを走りました。

全長30キロ、アップダウンとカーブを繰り返して尾根筋を走っていきます。なかなか長くて走り応えのある道です。

コバルトブルーの海を眺めながら、爽快に走ります。途中、海が見える駐車場が何箇所かありますが、私のお勧めはもっと先にあります。

御番所公園
牡鹿半島の先端に、景色抜群の展望台がありました。御番所公園です。場所は、コバルトライン終点から県道牡鹿半島公園線(南岸)に入ってすぐ。

意味も無く?つり橋が掛けられているあたりから、この公園の規模が判ります。広大すぎる芝生の存在理由も、いささか不明です。土木工事したかっただけちゃうんかいと小一時間・・・。

でも、360度見渡せる景色は凄いです。牡鹿を訪れるなら、ここは外せないと思います。キャンプ場無いのが残念!

ちびっこゲレンデやアスレチック施設もあり、家族連れにもいい場所でしょう。

牡鹿半島の南岸を通って松島へと向かいます。意外に整備が進んでいて、いいツーリングコースになっていました。

松島
三陸の旅の最期を飾るのは松島です。今まで立ち寄った事は無かったのですが、一応日本三景の一つなので、訪れてみました。


R45と海に挟まれた広大な無料駐車場

今まで素通りして来た最大の理由は、有料駐車場が恐ろしかったからです。(日本三景といいつつ、正直言って、お金を払うほどの場所では無い気が・・・)

今回探したら、町外れの国道沿いに、町営の無料駐車場がありました。

駐車場から雄島までは歩いて2分程、町の中心部までは海沿いの遊歩道を10分程と、割合いい立地だと思います。

有名な五代堂です。橋を渡ってお参りしました。

遊覧船「芭蕉丸」に「芭蕉コース」巡り。芭蕉が見たらビックリでしょう。それにしても、高名な俳人の名前に丸を付けてしまうところが・・・。牛若丸じゃないんですから、観光業者って恐い・・・w。

瑞巌寺
伊達正宗の菩提寺である瑞巌寺を訪れてみました。

派手な本堂とは対照的な石窟が、寺の長い歴史と変遷を感じさせます。

いかにも武家の菩提寺らしい、厳つい造り。

本道の入場料は700円でした。この先は写真撮影禁止なので、写真はありませんが、中は凄い派手で、きらびやか。もの凄い伊達っぷりです。伊達家の威光を示す場所であったことが、良く判ります。国宝と重文の宝庫です。

瑞巌寺は、松島を庭に見立てた、伊達家の迎賓館といった性格があったのだろうと思います。一部には、伊達家の軍事拠点という見方もあるようですが。

この後は仙台からR6をひた走って都心に戻りました。特にトピックがなかったので、今回はミニレポ扱いです。では、また次の旅でお会いしましょう!

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