ツーリングレポート

長崎ツーリング PART4

〜千円高速を利用して長崎に行ってみた、佐世保・平戸・生月島・長崎市内・雲仙訪問〜

訪問日:2011年2月下旬  掲載日:2011年4月25日

佐世保(大崎半島)〜西彼杵半島山間部の県道〜長崎市街

1日目は川崎から佐世保まで走りました。
2日目は佐世保をスタートし、平戸、生月島といった西の端を回りました。
3日目は長崎市内を目指します。

国道205号線は佐世保から長崎方面へ向かう幹線国道です。205を南下すれば長崎市に着くのですが、私のことですから当然市街地は回避です。西彼杵半島(にしそのぎはんとう)の山奥を通っていくことにしました。
ハウステンボスの脇を抜けていきます。この手のテーマパーク敷地面積日本一ということで、巨大な建物が延々と続きます。今見るとちょっと常軌を逸してると言っていい規模だと思います。バブル時代の遺産ですね。
西海パールライン。有料なだけにがら空きでした。

3日目と4日目昼までの行程図
県道205、
県道204と繋いで走ります。
意外だったのが県道205で、ほぼ2車線ですがタイトコーナーがこれでもかと連続する山道でした。交通量も少なかったですし、山奥度が高くて、山道好きにはオススメの道でした。
走りごたえのあるワインディングロードが続きます。カーブが多すぎるので人を載せた乗用車では走りたくない感じ。
長崎市内観光  
県道28を経由して北側から長崎市内に入りました。
路面電車が走ってる!
これはちょっと乗ってみたいですね!
バイクを降りて、路面電車に乗ってみましょうか。
長崎市内の道路は結構カオスです。ここではとにかく電車が最優先のようです。右左折時も電車の進行を妨げないよう気を使います。(まあ電車側で避けられない=進行を遮ると突っ込まれるので当たり前ですが)
遮断機のない踏切とかもあって、慣れないと危ない感じ。県外者はあまり走らない方がいいかもしれません。
電車に乗るなら、とにかくバイクを置かないと話になりません。

平和公園なら駐輪場あるんじゃないか?ということで訪ねてみたところ、有料駐輪場こそ無かったものの、有料駐車場の脇に何となくバイク止めてても問題なさそうな?スペースを発見。観光客しか来ない場所なので治安も悪くなさそう。

とりあえずココにバイクを止めることにしました。
朝は0度近い冷え込みでしたが、さすが九州!昼間は暖かくてシャツ一枚でも大丈夫そう。
着ている服をどんどん脱いでホムセ箱に詰め込みます。服をなんとか押しこんで無理やり蓋をして・・・
南京錠を掛けて終了。これで安心して出かけられるでしょう?
(元々はネットカフェ宿泊での防犯対策として、大箱に全部収納して鍵かけられるようにしてあります。格好より防犯優先です)

(なお長崎市内の駐輪場事情についてはこんなサイトがありました。長崎は市内移動は電車で出来るので、松本市の大手町駐車場みたいに観光客ターゲットの駐輪場を用意して、パークアンドライド出来るようにして欲しいですね。)

せっかく平和公園に駐輪したので、まずは平和祈念像の前へ。
厳粛な雰囲気が漂います。心を打つものがありました。
その後は徒歩7分程のところにある浦上天主堂へ。爆心地から500メートルと至近だったために建物は一度崩壊、戦後再建されたものです。
教会だけに中は自由に入れますが、当然、内部の写真撮影は不可なので、中の様子を知りたい方は観光ガイドなどを参照してください。
長電  
平和公園の最寄り駅である松山町駅に行ったら、近所のデイリーヤマザキに長電(長崎電気軌道)の一日券を売っているという張り紙がありました。

平和公園正門横のデイリーヤマザキ長崎松山町店へ切符を買いに行きます。
(一日券はホテル等で販売しています。発行場所などは
長電のサイトに掲載されています)
路面電車の一日券をゲット!500円也。裏面は路線図(これと同じ図)になっているので、乗車券さえ持っていれば市内観光がひと通り出来るようになっています。便利です。

ちなみに、手ぶらでレジの前に行ったら、すかさず店員さんから「一日券ですか?」と聞かれてしまいました。何で旅行者て分かったんだろ?
出発進行!
加速いい!もっと鈍重な動きを予想していたのですが、意外なほどパワー感があり、グイっと加速していきます。
乗っていて気持ちいいです。これは病み付きになりそう。

レトロな感じの運転台もいいですね。ノスタルジックでお洒落です。

長崎電鉄オリジナルの車両だけでなく、
全国の廃止された市電から集まってきた沢山の車両が使われています。

5系統の路線が市内を縦横に走っています。生活に溶け込んでいる感じがいいですね!

といっても乗客の3割くらいは一日乗車券を手にした観光客でした(外人さん含む)。
これだけ頻繁に運行している路面電車に、もれなく観光客が乗っているというのも凄いです。
まるで長崎市内全体がテーマパーク状態!?
観光都市長崎において、市電の果たす役割は非常に大きいのではないかと思います。
乗ってるだけで楽しいし(自分だけかな(笑))
のんびり車窓から街並みを眺めます。

おおっ、文明堂総本店だ。
出島  
とりあえず有名所ということで、出島駅で降りて出島を訪問してみました。えっと、どこが出島?
これが昔の出島の様子です。本来なら川があって建物があって、その向こうは海だったはずですが、今はビル群になっています。
どうなっているの?ということで地図を見てみました。地図中心の緑色の扇形のところが元出島があった場所です。今はすっかり陸地に囲まれてしまっています。ここまで様相が変わるとは!

なお出島内は建物が復元されてテーマパークになっていますが入場料500円の価値はないだろうということでスルーしました。
外国系の建物が多い  
国宝の崇福寺を巡ったり(中国系のお寺です)
国宝の大浦天主堂(フランス系)を巡ったり。
大浦天主堂とグラバー園へ続く坂道。観光客で賑わっています。結構楽しく歩けました。
グラバー園は入園料500円なのでパス。
孔子廟。ここも入場料が必要なので外観見学だけ。中国の博物館がすごいらしい。
グラバー園の入口から眺めた長崎市内。

しかし、自分はクリスチャンではないので、日本の教会にさほど興味はありません。植民地時代の宣教師やキリシタンというと、侵略や寺社仏閣の破壊といったネガティブなイメージも多少ありますし。
外国ばかりでなく、やっぱり日本のモノも見ておこうてことで、路面電車に乗って諏訪神社に向かってみることにしました。

5系統の始発駅に行ってみると、新型の底床車両が待っていました。
この車両の導入の為に料金を値上げしたと言われるほどの最新鋭車両です。期待を込めてGO!
・・・・・あれれ、乗り味がいまひとつ。古い車両のような心地良さがありません。ちょっと大型バスに近い感じ。
乗り味が今ひとつな理由は重量物を屋根に載っけたことから来る変な挙動だと思います。何しろこれだけ低床なので、従来床下に吊っていた機器を屋根上に移してしまっているのでしょう。あとは連接構造にも要因がありそうです。ダンパーなどを駆使して抑えているのでしょうが、ピッチングもヨーイングも何か変な感じ。しかしまあ、バリアフリー的には優れているので、一定の割合で走っているのは仕方ないことでしょう。

古い路面電車はほんと気持ちいいです。揺れのリズムからして心地良いです。
デザインも可愛いくていいですね!
諏訪神社  
長崎の諏訪神社です。勿論諏訪の諏訪大社の系列です。この神社のお祭りの長崎くんちは日本三大祭の一つに数えられるほど有名です。
参道脇に生える楠?の巨木が凄いです。
市街地を見渡す高台にあって、気持ちのいい場所にあります。

巨木にかこまれた本殿。森の感じもいいですね。
なんか本家の諏訪大社と遜色ない(ていうかそれ以上?の)立派さなんですけど・・・

何故こんなに立派なんだろう。不思議に思いつつ境内を巡っていると神主さんから声を掛けてもらいました。茅野(諏訪大社上社前宮がある)から来ましたと明かすと話が弾み、いろいろお話を聞くことが出来ました。「昔はもっと立派な森があった」とのこと。なぜ立派なのかと伺うと「徳川幕府が力をいれたから」とおっしゃられたので、ああ、なるほどと理解しました。

つまり、長崎はキリシタンの勢力が強かったので、徳川幕府としてはそれに対抗する宗教勢力が必要と考え、諏訪神社に力を注いだのだと思います。地域住民で盛り上がる盛大な長崎くんちのお祭りも、諏訪神社の勢力を強めるためのものだったと想像出来ます。
神社にあったご由緒によれば・・・
長崎は戦国時代イエスズ会の教会領となり、かって長崎市内に祀られていた諏訪・森崎・住吉神社は焼かれたり壊されて無くなっていたが、1625年に再興したと書かれています。(イエスズ会の頃の長崎は社寺仏閣の破壊運動が著しい地域だった)

どうも長崎観光というと教会がメインというイメージがありますが、日本人的にはこういった歴史的背景に着目してみるのも興味深いかもしれません。
さて、路面電車を乗り継いで平和公園の駐車場のVTRのところまで戻ってきました。あとは長崎を高台から一望したいということで、有名な稲佐山に登ってみることにしました。
バイクで長崎市街の中心部から坂道を登っていきます。市街地のすぐ側にある割には山深いです。
無料の公園駐車場もありますが展望台まで徒歩20分くらいかかりそうなので、100円払って展望台駐車場へ。
標高333メートル。長崎港のすぐ横にこれだけの高さの山があるのが珍しいです。

長崎市街を一望できます。夜景も綺麗そうです。
さて、そろそろ夕方です。竜馬ファンとしては亀山社中跡も訪ねてみたかったのですが、あの場所は坂がきつくて歩くのが大変なんですよね。前回訪問済みですし、また次の機会にしましょう。今日はキャンプ地を探さないと、日が暮れてしまう・・・。
(まだ2月なので一日が短い)
稲佐山から南側に降りて、長崎港を女神大橋で渡ります。斜張橋のカッコイイ橋でした。長崎港が一望の元ですが、停まって景色を見れないのが残念。
2月のこの時期というのはキャンプ場探しが大変です。九州でも有料のキャンプ場は大抵冬季閉鎖されています。
(昨晩みたいな通年営業のキャンプ場は貴重です。まあ暴走族が来たりしますけど・・・)
無料のキャンプ場なら季節関係なく使えるだろうと考えて、ネット上で評判が良かった無料の川原大池キャンプ場に向かってみることにしました。R499、県道224、34で南下して行きます。
川原大池キャンプ場に到着、右手に海、左手に池、小学校や神社とも隣接するいい感じのキャンプ場でした。が、
が、何と!鳥インフルエンザ発生のため立入禁止。
まじですか!これはちょっと予想していませんでした。恐らく大池が渡り鳥の宿営地になっているのでしょう。
事が病気に関するだけに、地元の方にご迷惑を掛けられないということで退散することにしました。

しかし困った。もうすぐ日没です。今更、他のキャンプ場に向かっても行き着けないでしょう。

そこで気づいたのが「トイレをご利用の方は三和記念公園をご利用ください」の文字です。
近くにもう一つ公園があるのか・・・

と探してみたところ、県道を挟んで反対側百メートルくらいの場所に巨大な公園がありました。普通に女性やお年寄りとかもジョギングや散歩したりしていますし、治安は良さそう。

さすがに公園にテント張った経験は多分ありませんが、キャンプ場が臨時休業では仕方ありません。渡りに船とばかりに、急いでテントを張ると、すぐに真っ暗になってしまいました。ギリギリセーフ。
翌朝の公園です(テントは既に撤収済み)。
しかし、まさか、ただの公園にテント貼ることになるとは・・・。
さて、次は島原雲仙です。訪ねるのは十数年ぶり二回目ですが、道路整備が進んだり(道が整備された=古い道が空いて探索しやすくなった)、ルート選択が良かったりしたせいもあるのでしょうが、前回よりずっと楽しく回れました。

混んでいる時期なら阿蘇を避けて雲仙三昧というのも手かなと思うほど、山あり海あり温泉あり、適度に田舎で、バイクで走りまわる所も沢山あって、いい所でした。実質1日しか居ませんでしたが、あと2日は居たかったです。

PART5に続く

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