ツーリングレポート

2016ツーリングまとめPART2<北海道ツーリング編>

掲載日:2017年1月4日

プロローグ

北海道の頂、神々の遊ぶ庭とも称される大雪山旭岳、一度は登ってみたいと思っていたのですが、旭岳ロープウェイの料金は往復2900円。それだけ払うならよっぽど晴れないとと、今まで躊躇していたのですが、8月の大水害とは打って変わって9月の北海道は晴れ続き。快晴も期待出来そうです。

一方関東甲信は雨続きでロッジも閑古鳥が鳴きまくり。お客さんも来そうにありません。これはチャンスとばかり北海道ツーリングに出掛けることにしました。果たしてロープウェイ代2900円の成果は・・・・・。

北海道へ

9月下旬、秋の長雨が続く本州を抜け出して、北海道に向かいました。今回は午前3時出発、夜の嬬恋村を通過し、夜明け前に八ッ場ダムを通過して国道17で新潟県入り、予想外に時間が掛かって越後湯沢ICに朝6時50分、これは間に合わないだろうと関越に乗って新潟港に向かいました。9時10分新潟港着。

新日本海フェリーにて、朝10時半新潟港出港。9月下旬、北海道のツーリングシーズンもそろそろ終わりだというのに、意外にバイク多し。もしかしてツーリングブームが来ているのでは?とツーリング業界の端くれとしてはちょっとガッツポーズ。
あと、もしかしたら晴天率の高い9月に行くライダーが多くなっているのかもしれません。本州に秋雨前線が掛かっている時には、北海道が晴れる可能性が高い訳ですから。

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上陸1日目

朝4時半、小樽港到着。

一極集中による大都市化が加速し、朝の札幌は通勤渋滞で激混みなので、
夜が明ける前にR337〜R231で石狩湾沿いを北上して、とっとと札幌圏を離脱。
石狩川を渡ると、あとは田舎道でホッとします。
ここから先は北海道に来たなぁという感じ。

今回は少し趣向を変えて、道道11、道道28号で内陸に入りました。

道道11の山岳部で出会った車は2台程、交通量少なめな綺麗な快走路で良かったです。

北上するにつれて秋雨前線から離れて晴天に!

道道867、126、742といった交通量極小の中速ワインディングルートで北上していきます。

昔は低中速ワインディングだったのですが、ほとんど交通量無いのに道だけが良くなっていって、
だいぶ直線化してしまいました。ほんと税金の無駄遣い・・・。

でもやっぱり、このルートは気持ちいいです。

人家も無く、対向車もたまにしか来ません。

「何もない」があります。

朱鞠内湖湖岸のキャンプ場まで初めて行きましたが、意外に整備されていて人の気配もあり、オフシーズンでも安心出来そうな場所でした。もっと原生林の中の熊だらけの恐い場所かと思ってた。次回は利用してみたいと思います。

オフシーズンの北海道ツーリングは空いていて良いのですが、キャンプ場で一人ぼっちになることが多く、山奥過ぎると正直恐いんですよね。

道道688名寄遠別線の工事中ゲート前まで行ってみました。

昔は朱鞠内湖の西側にJR深名線が通り、戦後は蕗ノ台という人口200人程の集落もあったはず。朱鞠内湖付近は北海道で最も寒い地域で、冬は−35℃という記録があり、開拓は困難を極めたことでしょう。結局は離村者が増えていって昭和47に最後の一家が離村、蕗ノ台駅は平成2年に廃駅となっています。

実はダートを分け入って蕗ノ台駅があったと思しき場所まで行ってみたのですが、痕跡はほとんど見つけられませんでした。

道688は結構快適なワインディングで良かったです。

上地図の赤線が道道688工事中区間。H30年代完全開通予定で、開通後は日本海に抜けられるようになります。なお自分は昨年のツーリングで日本海側からアクセスして通行止ゲートまで到達しています。

Uターンして名寄の街に降りていきます。
北海道は直線道路ばかりという人が時々いらっしゃいますが、都市伝説だと思うのです。
さすがに40R未満のコーナーはほとんど無いですけど、50R以上が連続する道は結構あります。

名寄駅近くに展示された9600+D51の排雪列車。名寄はかって道北地方各所へのターミナル都市として栄えた都市で、かつ最低気温-35.7℃の記録がある日本一寒い市です。そんな酷寒の地の割に大型店や各種施設も整っていて、今でも意外に賑やかさもあるのが不思議。独特な雰囲気の北の街です。
ちなみに名寄はイオンとマックスバリュが隣同士でガチバトルしています。置いてある商品ほとんど一緒なのですが何やってんだか(運営会社が別)。まあ、それだけ店が揃っている街です。人口は2.8万まで減ってるんですが。

元名寄本線の上興部駅。キハ27が保存されています。

道道137は近年特に改良工事が進んだ道道で、標識も舗装も綺麗です。
交通量極小の、この新しい道で遠軽方面に抜けるつもりだったのですが・・・
水害でほとんどの峠が通行止でした。仕方なくUターン。
8月末からの大水害のため、今回道東ではかなりの通行止がありました。

明日は快晴の予定なので旭岳ロープウェイに行かなければいけません。
計画変更し、道道61〜岩尾内湖〜道道101経由で旭川へ向かうことにしました。
61,101はタイトコーナーが連続する区間もあって、
本州っぽい線形もある山岳ワインディングロードです。

とりあえず旭川郊外に位置する当麻スポーツランドキャンプ場で一泊目。日帰り温泉が斜向いにあり、市街地も近く、便利なところでした。自分のような人の少ないオフシーズンにキャンプする人間にとっては良いキャンプ場だと思います(寂しくないので)。

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上陸2日目

翌朝、上陸2日目は大雪山の旭岳ロープウェイに向かいました。今回は信州出発前からタイミングを計って、旭岳で快晴になるようスケジュールを組んでいます。

目論見通り、快晴です!

10分ほど歩いて展望台から。物凄い大パノラマ!
北海道の西半分全部を見渡せているのではないか!?と思う程。

第一展望台から旭岳。

姿見の池まで行く1時間ほどの周回コースを歩いてみることにしました。スニーカーなら歩ける程度の初心者コースです。ブーツでは厳しいかと。

これ噴火したら逃げる所無くてヤバそう。

別世界ですねー。

素晴らしいパノラマです。まさに神々の遊ぶ庭!!

一瞬山頂まで行ってしまおうかとも思いましたが、今回リュックまでは持ってきておらず、
9月末の北海道最高峰に軽装備で登るのもどうかな?ということで断念しました。

今回最大の目的が達成出来て満足。

その後は層雲峡を抜け、道東を目指しました。

実は、この日が三国峠の再開通日だったのですが、情報無くR39石北峠へ。

石北峠は大型トラック多いのが難ですが、頂上付近だけ偶々クリアラップがとれました。北海道主要峠らしく、ダイナミックで良かったです。交通量の一部が旭川紋別自動車道(無料)に移っているというのもあるのかもしれません。

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2泊目は津別21世紀の森キャンプ場に投宿しました。
1人でしたが、街に近いので比較的熊の心配が無いキャンプ場です。

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上陸3日目

上陸3日目は津別峠越えを予定していたのですが崩落通行止、
R243で美幌峠を目指しました。天気も良く、気温も10〜20℃と暖かく爽やか、
不思議なことに気候感は関東と変わらない感じでした。北海道は晴天続きでしたからね。

美幌峠。車の少ない時にいって、極力前がクリアな状態で発進すると気持ちいいです。
混雑する夏はちょっと無理でしょうけど。

峠の駐車場から6分ほど歩いて展望台のトップへ。

屈斜路湖を一望。夏の延長といった感じで、10月1日とは思えない景色。
この後、秋は半月程度で過ぎ去り、冬になってしまうのでしょうけど。
(ちなみに2016年北海道の初雪は10月7日稚内、10月20日札幌・旭川・網走・釧路etcでした。)

本当は屈斜路湖一周コースが日本でも有数の快走路なのですが、
今回は日程の余裕が無いので断念、南下することにしました。
まあ、また来ればいいですし。

釧北西広域農道などをのんびり。道も意外に整っていて、景色も綺麗。

今回の掘り出し物は釧路原野を横断する道道243でした。
部分的に走った事はありましたが、全線通しでは初めて。
何もない道です。だがそれがいい。

北側入口はこちら。マップル上では細線になっていますが、R274から2車線の道で入れます。

ちょっと狭い区間もありますが、道の大半は改良済みで、交通量も少なく快適でした。


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さて、2016年には道東自動車道が阿寒ICまで伸びてきました。
しかも浦幌ICから東は無料区間。

当然R274釧勝峠はガラガラに。おかげで空いていて気持ちよく走る事ができました。

十勝ではナイタイ高原牧場を訪ねました。

牧場なのに、延々と続く道路風景がいいですね。

さすが日本一の面積を誇る牧場です。

3泊目は無難に人が居そうな定番キャンプ場ということで上士幌航空公園に投宿しました。
コンビニも日帰り温泉もバイクで3分程度なので便利です。家族連れ等が数組居ました。

朝の航空公園にて。今回の積み荷はこんな感じ。季節外れの暖かさでオーバーパンツ等も不要、北海道にしてはコンパクトに収まったと思います。これでも一眼レフ2台入っているのですが。

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上陸4日目、最終日は、マイナー道道や大規模林道などに寄り道したり馬を眺めつつ、
天馬街道で日高山脈を越え西側に移動しました。

JR日高線の状況視察。流出したガーター橋が浜辺に無造作に積まれていました。

鵡川(むかわ)東側の鉄橋が残されていました。
まだ決定はしていないものの、このまま二度と列車が通ることは無さそう。
将来的には自転車道として使うと、いいんじゃないでしょうか。

翌日から北海道も本州も雨予報だったので帰ることに。道内3泊4日で北海道とお別れとなりました。

夕方の苫小牧港には「八戸行きのシルバーフェリー」、「仙台&名古屋行きの太平洋フェリー」、「大洗行き商船三井フェリー」の3隻揃い踏み。出港1時間前までどれに乗ろうか迷った末に、仙台行き太平洋フェリーの切符を購入。

なお信州への帰り便としては、苫小牧東港発の新日本海フェリー(秋田・新潟寄港便)が時間とコスパでベストなのですが、この日は週一回の休航日でした。

いしかりはハンドルのみで固定。新鋭船なだけによく考えられています。

2011年就航で日本一豪華なカーフェリーと言われる太平洋フェリーの「いしかり」(名古屋〜仙台〜苫小牧で使用)、オフシーズンで空いているだろうから2等でいいやと思ったのですが、実は総定員777名中、2等の定員はたった68名。1989年就航の旧型船「きたかみ(主に仙台止まりで使用)」の2等が141名ですから半分以下に減らされています。おかげで2等船室は混雑して辛い旅に。

「いしかり」を利用する場合はオフシーズンでもB寝台以上を使った方が良さそうです。ちなみに2005年就航の「きそ」(名古屋〜仙台〜苫小牧で使用)は2等127名となっています。

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仙台到着後

仙台到着後は太平洋側が雨だったので山形へ。

山形では県道17狐一巡り街道等を走りました。
ローカルな道ですが、山形市街地や朝日連峰も望めて、晴れた日なら良さそうな道でした。

森林公団時代に建設され、2013年に開通した飯豊トンネルを通って。

福島県に抜けました。この道は地図で見る以上にタイトコーナーが連続し、山奥感があって面白い道でした。
その後は福島県内の大規模林道やR400を更に探索して信州に帰りました。

なお9月の北海道の注意点として、寒波が来れば峠道での降雪・氷点下の可能性があるのは勿論ですが、極端に日が短いという欠点があります。午後の走行可能時間(距離)が夏の半分位な感じで、今回もその点だけはかなり閉口しました。2時位から、あっというまに日が傾いてしまいます。一日の走行可能時間を短めに見積もり、寒さに備えてスケジュールに柔軟性を持たせるといいでしょう。勿論防寒対策もしっかりと。GPVやGFSの高層図(850Hpaの気温)で寒気の状態チェックも必須だと思います。

PART3へ続く
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