ツーリングレポート

四国カルストと大規模林道探索ツーリング PART3

〜四国カルストとその周辺の大規模林道を探索、中津渓谷を訪ねる〜

訪問日:2009年11月14日〜  掲載日:2009年11月28日

大規模林道 東津野・城川線 東津野・城川区間 東線/西線(長すぎるw)については文中、東線/西線と省略して表記しています。
(注)大規模林道=緑資源幹線林道です(森林公団→緑資源公団→緑資源機構→森林農地整備センターといった組織変更に伴い名称が変更されているだけで中身は同じ)
緑資源幹線林道 日吉・松野線 (工事中)
翌朝、再び四国カルストに上るべく、R197を走って西線の入口にやってきました。実はここにも電光掲示板があります。使われていないようですが。(看板は日吉・松野線になっています)
昨日見た工事中の看板の場所まで来ました。左折すると西線ですが、直進すると日吉・松野線の続きです。

工事中とのことですが、行ける所まで行ってみましょう。
出来立ての二車線快走路でどんどん高度を上げていきます。
あっという間に山並みを見下ろす位置まできました。
こんな道を作っていたとは!
どうもこの先、大トンネルで峠を越えているようなのですが・・・

工事事務所の前で作業員の方々がラジオ体操しているのが見えたので、核心部分まで行かずにUターンしてしまいました。

工事の進捗がさっぱり見えない大規模林道ですので、今後どうなるか判りませんが、将来注目したい道だと思います。
東津野城川西線〜四国カルスト 大野ヶ原

Uターンして西線のスタート地点まで戻ってきました。

西線の始点はR197旧道との交差点になっていて、国道の古いトンネルが残っています。なかなか風格のあるトンネルです。舗装はガタガタですが、一応通行可能でした。

西線に入ってドンドン高度を上げていきます。
西線は深い山並みに囲まれ、交通量も少なく、非常に気持ちよく走れる道です。ただダート林道と交わう箇所は砂利が大量に落ちていますので、スピードは控えめに。
カルスト地形をかき分け、大野ヶ原へ駆け上がります。
源氏ヶ駄原に上がってみることにしました。(駐車場から徒歩になります)
幾つか車道の枝道もあるのですが、こんな感じの道ですので、ホイールベースが長めだったり、車高が低めの車両は進入しない方が無難だと思います。(VTRみたいな軽いバイクだと全然問題ないですが)

源氏ヶ駄原からは360度の視界が広がります。
東の天狗高原方面の眺めです。

南側を見渡します。
信州の山岳風景は山が高い印象を受けますが、
四国の場合は谷が深い風景という印象を受けますね。
大野ヶ原を後にし、四国カルスト公園線で東側の天狗高原へ向かいます。道幅は1.4車線位と少し狭いですが、見通しの良い区間も多く、バイクだと割りと気持ちよく走れる道です。
四国カルスト公園線〜四国カルスト 五段高原  
途中、地芳道路の看板がありました。
四国カルストの真下を貫くトンネルのようです。しかし、帯水層の水はどうなっちゃうんでしょうか?

 
 
カルスト特有の地形が広がります。高度感が気持ちいいです。
東津野城川線北線
天狗高原を通過し、昨日走った地図に無い道に再びやってきました。
正確な路線名は東津野城川線の一部なんですが、通称カルスト北線ということでいいんじゃないでしょうか。天狗荘の脇を抜けて小田・池川線に接続します。
小田・池川線(第一工区)を上と下から  
上写真中央の鞍部まで来ました。ここから先は延長106kmあるという小田・池川線(区間その1)です。まず右折してみましょう。
数百メートル走って通行止めになります。
この先はどうなっているのでしょう。実は昨日訪問したとき、木の間から何か見えたような気が・・・。
ちょっと歩いてみることにしました。
300メートル程は作りかけの地盤ですが、その先よく見ると・・・

道が出来てる!驚きです。

四国カルストを取り巻く大規模林道四本目の道は、あと少しのところまで来ていたのでした。

よっぽど突破しようかと思いましたが、先がどうなっているか判らないので自重しました。

当然、反対側からアクセスを狙います。

なお右地図は反対側の始点にあったもので、南北が逆になっています。今居るのは地図中央やや上の天狗高原から赤いラインの計画区間に入って少し下ったあたりです。天狗高原から右下のR440までは点線で描かれていますが昨日も通った道で、既に完成済みです。

R440に降りてきました。渓谷の風景が綺麗な道です。
R33で小田・池川線(区間その1)の始点に向かいます。
この交差点が小田池川線の入口です。秋葉神社の標識が目印。一車線の橋を渡ります。
狭い道から唐突に始まる二車線路。大規模林道、小田・池川線の始まりです。
お約束のトンネルもあります。
が、3キロ程走った所で立入り禁止でした。
この道は先ほどのところまで出来ているのでしょうか?それとも途中まだ工事中の所があるのでしょうか?
強引に突破する趣味は無いので、完成まで待ってみたいと思います。完成するかどうかは判りませんが。
中津渓谷遊歩道と雨竜の滝  
大規模林道の続きをアチコチ探して走っていたら、気になる渓谷がありました。
道端から下を見下ろすと・・・いい感じです。中津渓谷というそうです。
ちょっと寄り道してみることにしました。
渓流沿いに楽しい遊歩道が出来ていました。15分程歩くと・・・

迫力ある滝の中間点に出ました。雨竜の滝というそうです。
あまり期待していなかったのですが、面白い場所でした。
詳しくは今月の風景「中津渓谷」レポをご覧ください。
小田・池田線 第二工区?  
さて、大規模林道 小田・池田線ですが、計画では総延長106kmもあります。四国カルストから下ってきて谷を渡り、まだ先があるはずです。続きを探してR439池川町の辺りを走っていると、左の地図が目に入りました。大規模林道が掲載されていますね。行ってみましょう!
アプローチは狭く、長い道のりでした。こんな狭い道の先に大規模林道なぞあるわけないと思い始めた頃・・・
正面に一本のラインが出現。こんな山の上に・・・。
ジャーン。大規模林道 小田・池川線(区間その2)に辿り着きました。
四国山地のほぼ稜線上を走ります。

谷の集落は遥か下。凄い高地に道路を作ったものです。なお直下に見えるのは高地でのハウストマトetcの栽培施設などらしいです。(倒壊した建物が多かったですが、一部人が住んでいる模様)

不思議なのは、この大規模林道に上ってくる道です。先ほどの細い道しか無いのでしょうか?

南下してみることにしました。暫く二車線のワインディングが続きますが・・・
行止りになってしまいました。
看板の林道管理者の所は緑資源機構から森林農地整備センターに変更されていました。
立入禁止ということで先へは進みませんでしたが、この先はセンターラインも新しく、出来たてホヤホヤの模様。先が気になりますね。
遠くを見ると、遥か山の中腹で工事が行われているようでした。
クレーンが動いているようにも見えます。

Uターンして北上してみましたが、やはり結構な距離を走った後、稜線近くで通行止めでした。

この大規模林道、どこにも行けないよ・・・。


牧場に登ってみました。少し下に大規模林道が見えます。真正面に見えるのは多分石鎚山でしょう。

大規模林道小田池川線第二工区、林業には役立っているのでしょうが、果たしてこの規模の高規格道が必要だったかは疑問です。

しかもこの道、下から上がってくる道が狭路一本だけです。将来的には国道494号線と接続する計画のようですが、一体いつになるのでしょう・・・。

国道494号線  

下に降りてきました。驚いたのが、谷底を走る国道494が極狭路だったこと。

これでも国道です。しかも集落が点在してるし。商店や自販機があるくらいですから、それなりの生活道なのでしょう。

こんな狭い酷道に2車線の大規模林道が接続してもねぇ・・・

てか、最初に国道拡げろよと。

さて、夜になってしまいました。そろそろ長野に帰って冬支度をしなければいけません。どのルートで帰ろうが迷ったですが、夜だし風光明媚な場所を通っても勿体無いだけです。
そこで、まだ通ったことがなく、ツーリングマップルに「コーナー連続練習と思って頑張ろう」とコメントが記してあったR494黒森峠を越えてみることにしました。
普通の狭い道でした。時間かかりすぎ。練習といっても対向車を見つけて早く避ける練習にしかなりませんが。
ジャンボフェリー 高松〜神戸  

通勤時間帯割引を使って、いよ西条IC〜高松西IC(百キロ圏内)まで高速使用。毎度ながら高松東港からジャンボフェリーに乗ることにしました。

高松港0:55出航、神戸港5:00着。所要約4時間、料金3990円ですからコストパフォーマンス抜群です。

ジャンボフェリーの特徴は、バイクの固定が木製の車止めだけということ。止める時はギアをしっかり入れておきましょう。瀬戸内航路なので外洋航海に比べたら揺れは非常に少ないですが、高価で貴重なバイクは乗せないほうが安全かもしれません。
早朝5時、神戸に着いたら雨でした。長野は雪予報でしたので、川崎に帰ることにしました。阪神高速〜大津と四日市〜沼津は高速使用。沼津ICから出来たての伊豆縦貫道を通り、箱根超え。小田原厚木道路で帰りました。川崎帰着は午後4時くらいとなりました。
マニアックなレポでスミマセンでした・・・

さて、いかがだったでしょうか四国ツーリング。四国カルストの周囲にこれだけ大規模林道が揃っているのにはビックリです。何で信州の人間が解明に当たるのか謎ですがw。

四国カルストは木が無く見晴らし抜群ですので、時折バイクや車を止めて風景写真でも撮影しながら、沢山ある大規模林道をグルグル回ってみるのも楽しいかと思います。

個人的には特に小田・池川線が四国カルスト天狗高原まであと300メートル足らずの地点まで伸びていたのに驚きました。果たして、あと300メートルが繋がるのか、事業仕分け等の影響もありますし中断してしまうのか?四国在住の道路ウォッチャーの方は是非観察して頂ければと思います。

今回は四国カルストと大規模林道探索に的を絞ったため、それ以外の観光ポイントについては参考にならなかったと思いますスミマセン。一応、数年前に作った四国地図をアップしますので、特に四国に初めて行く方は参考にしていたければと思います。メジャーポイントに的を絞った初心者向けの地図です。マニアックな地図もそのうち作ってみたいです。

では、次の旅でお会いしましょう。

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